<ファクトチェック>「核兵器」「テロ」…熊本地震でデマ拡散 専門家「疑って見て」

熊本県で最大震度7を観測した地震を巡り、SNSではデマや真偽不明の情報が広まっている。 差別を扇動するような投稿や、生成人工知能(AI)で作ったとみられるフェイク画像も多い。 悪質な場合は刑事責任を問われる場合もあるデマの投稿。専門家は「SNSで広がる画像は疑ってかかり、安易に拡散しないことが重要だ」と呼びかけている。 ◇根拠ない「工作員のテロ」「人工地震」投稿も 「イオンモール熊本」で起きた爆発後、SNSでは「工作員のテロ」「核兵器が使われた」といった根拠のない投稿が拡散。AIで生成したとみられる画像を使った動画も複数みられた。 地震発生後の雲とされる画像をアップし、今回の地震が「人工地震」だと主張する投稿も目立った。外国人や特定の政治家が関与したとする陰謀論もある。 気象庁は震源地を熊本地方と発表しているが、「震源は阿蘇山」「阿蘇山が噴火した」とする誤った情報も広がった。 JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」が脱線したとする投稿もあったが、JR九州は取材に「事実ではない」と否定している。 ◇過去には逮捕者も 2016年に起きた熊本地震では、「動物園からライオンが逃げた」とするデマがSNSで拡散。投稿者は動物園に対する偽計業務妨害容疑で逮捕された。 日本ファクトチェックセンター(JFC)の古田大輔編集長は、10年前と比べて「はるかに精度の高い画像や動画が生成できるようになっている」として「本物かどうか一般の人が見極めることは難しい。捏造(ねつぞう)ではないか、間違いではないか、と疑う気持ちで見る必要がある」と指摘する。 公的機関や報道機関の正確な情報で確認することが重要だとして、「拡散する人に悪気がなくても、自分で確かめもせずうそを広めてしまう責任を感じてほしい」と呼びかける。【二村祐士朗、前本麻有】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加