【熊本地震】SNSで広がった陰謀論や怪しい募金話◆災害時のデマ注意、専門家は「一次情報チェックを」

2026年7月の熊本地震発生後、SNS上では「人工地震だ」と主張したり、身内が被災したように装って募金を求めたりする投稿が飛び交った。災害時には根拠のないうわさ話や事実に反する情報である「デマ」が出回りやすくなるため、専門家は「必ず本当の話か疑い、行政機関や報道などの一次情報のチェックを」と呼び掛けている。(時事ドットコム取材班 渡辺恒平 川村碧 山本舜也 時事通信編集局編集委員 石垣英之) ◇200万回見られた「人工地震」投稿 「やってくれたな、人工地震」。熊本地震から約5時間経った7月28日午後9時すぎ、X(旧ツイッター)上に、ある投稿が現れた。雲の画像や地震の波形図を示しつつ、「雲が局所に変形して集まるのは人工地震の特徴」「震源が浅めの奴は特に人工地震を疑ってよい」などと書き込んだ。この投稿は2日間で200万回以上閲覧された。 本当だろうか?今回の地震は震源の深さ16キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.1だった(いずれも暫定値)。日本地震学会はかつて、人工的に地震を起こせるかという質問に対して、地震の規模を示すM7クラスの地震を起こすには、地下10キロ程度の深さで大きなエネルギーを発生させねばならないと説明。人類が掘った最も深い穴である深さ12キロの穴は約20年かけて掘られており、巨額の費用がかかる上、穴を掘るためには長期間にわたって高さ数十メートルのやぐらを設置する必要があるため、秘密裏に掘ることは不可能だと説いた。 また、M7クラスの地震を起こすには、TNT火薬に換算すると500万トン近い核爆弾が必要になると説明し、「深さ10キロの穴の中でこのような核爆発を起こす技術は確立されていない」と結論付けた。 今回の投稿もいわゆる陰謀論に根差した、根拠のないデマと言わざるを得ないだろう。

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