交通事故死急増72人 茨城県内、前年比1.5倍 65歳以上が6割

2025年の交通事故死者数が平成以降2番目に少ない82人だった茨城県内で、今年に入り死者数が急増している。20日時点で72人に上り、前年同期比1.5倍。65歳以上の高齢者が全体の約6割を占めており、高齢ドライバーや飲酒運転による死亡事故も後を絶たない。例年は秋から年末にかけて事故や死者数は増える傾向があり、県警は啓発と取り締まりを強化している。 県警によると、7月の交通事故死者数は15人。2日に1人のペースは17年9月以来の高水準となった。15人のうち8人は高齢者で、7人は75歳以上だった。 今年上半期(1~6月)の死者数は、前年同期比10人増の52人に上り、全国ワースト6位。このうち高齢者は32人で6割を占めた。高齢運転者が、事故の当事者のうち最も過失が重い「第1当事者」となった死亡事故は前年同期比8件増の24件あった。 高齢者の死亡事故はかつて、歩行者の割合が多かったが、県内では24年に初めて四輪車乗車中の死者数が上回った。同様の傾向が続いており、県警は自動ブレーキを搭載した安全運転サポート車(サポカー)や、後付けできる急発進制御装置の利用なども呼びかけている。 上半期の死亡事故を第1当事者の違反別にみると、「横断歩行者妨害」と「運転操作不適」がそれぞれ9件で最も多く、状態別で歩行者の死者は17人だった。このため県警は各警察署ごとに、信号機のない横断歩道で歩行者妨害を取り締まる「ミニ検問」を強化している。 また、四輪車乗車中の死者21人のうち約半数の11人はシートベルト非着用で、自転車乗車中の死者8人のうち7人もヘルメットをかぶっていなかった。県警によると、大半はシートベルトやヘルメットを着用していれば助かった可能性があったという。 飲酒運転による事故発生件数は同1.5倍の48件に上り、6月末現在の死者は5人。7月には筑西市内で死亡ひき逃げ事件が発生し、逮捕された男は事故後に基準値を超えるアルコールが検出された。 県警は、死者数増加の要因について「事故の特徴は前年から大きな変化はなく、高齢運転者の事故の多さなどの傾向がより鮮明になっている」と分析。今夏に入ってから交通量の多い国道では、多数の緊急車両が赤色灯を付けて走行したり駐留したりする「見せる警戒」を展開し、交通事故防止を訴えている。

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