マカオでは、多くの学校で9月1日に新学年開始日を迎えたが、この日の朝、マカオ半島北部にある私立のセカンダリースクール(日本の中学・高校に相当する6年制の中等教育学校)校舎内において、同校6年(日本の高校3年に相当)の男子生徒(18)が担任の女性教師(60代)に排水管洗浄液を浴びせ重傷負わすというショッキングな事件が発生し、大きな社会的関心事となっている。 マカオ司法警察局は9月2日に特別会見を開き、この男子生徒(18)を逮捕したことを明らかにするとともに、事件に関する詳細を発表。 同局の調査によると、容疑者は2年時に被害者の担任するクラスに在籍していた際、被害者から叱責を受けたことから不満と嫌悪感を抱いていたといい、前学年の終業式後に新学年で再び同じ担任のクラスに入ることを知り、標的にされることを恐れて襲撃を決意し、被害者が担任になることを阻止するか、あるいは自身が停学処分になるよう仕向けることを企てたとのこと。 新学年開始日の9月1日朝、容疑者は登校前に学校近くのスーパーで排水管洗浄液1本を購入。これを通学用バッグの中に隠して校内に持ち込み、教室の外を徘徊し、被害者が教室に入るのを確認し、後方から回り込んで洗浄液を被害者に浴びせたという。 被害者は顔面や身体の複数箇所に化学熱傷(やけど)を負い、容疑者も両手を負傷。被害者はすぐに現場から逃げ、助けを呼び、他の教員が支援にあたるとともに警察へ通報し、被害者、容疑者ともに病院へ搬送された。 その後の医師の診断で、被害者は左顔面と身体の合わせて18パーセントにⅢ度の重傷を負い、左眼は失明リスクがあること、容疑者については全治およそ15日の軽度の熱傷だったことがわかったとのこと。 同局では、捜査で得られた情報を総合し、容疑者は被害者に対しての不満から、洗浄液をもって相手を負傷させ、左眼の視力と容貌に厳重かつ長期の損害を与えたことを鑑み、容疑者を加重傷害罪で検察院送致済みとした。 同局は本件を受け、青少年に対し、対立や衝突に直面した際は冷静さを保ち、自制心を失わず、暴力で問題を解決することなく、積極的にコミュニケーションを取り、意見の相違を解消するよう呼びかけるとともに、保護者に対しても、子どもたちの日常的な友人関係に気を配り、小さい頃から遵法意識を根付かせ、コミュニティと協力して青少年の健全な成長を見守るよう求めた。また、同局としても、学校安全連絡網を通じて教育界と緊密に連携し、青少年が絡む違法行為の予防と取り締まりを強化する考えを示した。