機械メーカー「大川原化工機」のえん罪事件をめぐる裁判の控訴審で、警視庁の捜査員が出廷し、「捜査は適正だった」と述べました。 「大川原化工機」の社長ら3人は、軍事転用可能な機械を不正に輸出したとして逮捕・起訴され、約1年後に起訴を取り消されました。 社長らは国と東京都に損害賠償を求める訴えを起こし、東京地裁が2023年、捜査の違法性を認め賠償を命じましたが、双方が控訴していました。 東京高裁で9日開かれた裁判には、起訴後に亡くなった元顧問を取り調べた警視庁公安部の捜査員が出廷しました。 元顧問の長男が「謝罪はないのか」と聞くと、捜査員は「亡くなったことにはお悔やみ申し上げます。 私自身は捜査自体は適正だったと思います」と述べました。