【バレー】チーム照らし続けた“いじられキャラ”石川祐希 逆境と重圧楽しみ、つかんだ五輪切符

<買取大吉 アジア男子バレーボール選手権大会福岡2026:日本3-0イラン>◇13日◇決勝◇福岡・北九州市立総合体育館 世界ランキング6位の日本が、28年ロサンゼルス五輪出場権を獲得した。同18位のイランを3-0のストレートで下し、2大会連続11度目のアジア制覇を達成。西田有志(26)が18得点、高橋藍(25)が17得点と活躍して快勝に導いた。キャプテン石川祐希(30)の下、今季最大の目標を達成。8月の新体操団体に続き、日本勢2例目の五輪切符獲得となった。 ◇ ◇ ◇ 最後の1点を決めると、石川が「うおー!」とほえた。仲間一人一人の顔を見て、次々と抱き合った。第3セットは終盤に劣勢も、コートから笑顔は消えなかった。22-22から石川の強打でブレークを奪い、西田のエースでマッチポイント。最後も主将が決め切った。「チームメートが本当に頼りになった」。真っ先に仲間をたたえた。 大会前、母国フランスを21年東京五輪の頂点に導いたティリ監督は、選手を集めて語りかけた。「1点のために話し合い、最大限の喜びを出し、ポジティブな面だけを見せなさい」。メンバー14人に求めたのは、技術だけではなく、苦しい時にチームを鼓舞できる推進力。「アジア選手権最後の日まで、このマインドで」。その「最後の日」に、選手全員で笑った。 今季は厳しい船出だった。25年世界選手権の1次リーグ敗退から巻き返しを期す中、5月末に予定されていたキックオフ会見は、当時の代表メンバーが大麻の所持で逮捕されたことを受けて中止に。選手にも動揺が広がる中、石川は「もう一度皆さんに応援していただけるチームを作る」と約束した。 普段は頼れる男だが「どう扱われようとどうでも良い」と話すいじられキャラ。コート内外でチームを照らす石川に、高橋は「ギアの上げ方がずば抜けている。追い越さないといけない存在」と全力プレーで応えた。今季代表復帰した主軸の西田は誰よりも早く練習コートに。選手たちは自分たちの手でネットを張るところからリスタートした。 8月のネーションズリーグではメダルを逃したが、指揮官は「過去のことを振り返らずにただ前を」と説き続け、今大会も逆境と重圧を楽しむ選手たちがコートにいた。 日本戦の計6試合はチケット完売。石川が掲げた目標と約束を全員で果たした。これからも応援されるチームであり続けるために。「ゴールはロスでのメダル」。2年後は72年ミュンヘン五輪金メダル以来56年ぶりの快挙に挑む。【勝部晃多】

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