高知市の80代女性が、高知県外の警察本部を騙る女からの電話をきっかけに、現金820万円を騙し取られました。ビデオ通話で偽の逮捕状を見せられ、さらに現金を自宅に置くよう指示されるなど、巧妙な手口でした。高知県警によりますと、9月11日、高知市に住む80代女性の固定電話に、県外の警察本部の拾得物担当を騙る女から電話がありました。「免許証などが入ったセカンドバッグが拾得物としてあがっている」という内容でした。女性が手元に免許証があることを伝えると、電話は刑事を騙る男に変わりました。男は「犯罪収益隠匿罪の疑いがある」などと告げ、その後、SNSでのやり取りに誘導しました。SNSでのやり取りを続ける中で、女性は男からビデオ電話やチャットで、逮捕状の画像を見せられました。そして「金融庁で入出金を確認するので、現金を引き出してください」と指示されました。身の潔白を証明したいという心理につけ込まれた女性は、指示通り、数日に分けて現金820万円を出金しました。その後、男から「紙幣番号を確認する」などと言われ、女性は相手の指示通り、現金820万円を紙袋に入れ、一軒家の自宅敷地内に置きました。犯人は、女性に通話は切らず、外を見ないよう指示。数分後に紙袋を確認すると、回収されていることに気づきました。その後、男にSNSでメッセージを送信しようとしてもできず、女性が騙られた警察本部に相談したところ、詐欺に気づいたということです。警察によりますと、高知県内では今年、109件の特殊詐欺被害が確認されていて、被害額は約8億4255万円に上ります。このうち、「ニセ警察官詐欺」の被害は32件・3億3910万円と、手口別で最も多くなっています。警察は、国際電話利用休止の手続きや詐欺対策アプリの導入などで、犯人の電話を受けない対策をするよう呼びかけています。また、警察官がSNSやビデオ通話で連絡をしたり、身の潔白を証明するなどの理由で送金を求めたり、現金を指定の場所に置くよう指示することは絶対にないと、強く注意を呼びかけています。