昨年9月に千葉県船橋市の事務所に侵入したとして、県警は川崎市の配送員、坂井田翔太郎（32）、東京都府中市の自称会社役員、貴田宏司（51）、足立区の無職少年（18）の3容疑者を建造物侵入と窃盗未遂の疑いで逮捕し、16日発表した。 捜査3課によると、3人は昨年9月26日午前0時50分～同1時半ごろ、船橋市の運送会社事務所に侵入し、金品を盗もうとした疑いがある。 匿名性の高い通信アプリ「シグナル」で指示を受けていたといい、指示役から報酬は数万～数十万円ほどと言われていたという。 坂井田容疑者と少年は容疑を認め、それぞれ脱税に関する書類が入った金庫やお金が入った封筒を持ってくるよう指示を受けながら犯行に及んだ、と説明。「ハンマーを持って行った」とも話しているという。 貴田容疑者は「男2人を指定場所に運んだだけ。会社に侵入したことは知らなかった」と否認。調べに対し、SNSで「車を貸してほしい」と依頼があり、同市内のコンビニで2人を車に乗せたと話しているという。 県警は防犯カメラや供述などから、3人がこの約1時間後に同市内で起きた強盗致傷事件にも関与したとみて捜査している。 坂井田容疑者と少年の2人は、この数日後に東京都練馬区で起きた強盗致傷事件などでも逮捕されている。（杉江隼）