日本政府、ロシアに逮捕された自国記者といまだ面会できておらず…外交摩擦が激化

日本政府が、ロシアでスパイ活動を行った疑いで現地の治安当局に逮捕された日本人記者と接触できていないことが分かった。日本では、日本と外交摩擦を起こしているロシア政府が今回の事件を通じて、高市早苗政権を揺さぶろうとしているものとみられている。 木原稔官房長官は16日の定例記者会見で、13日にロシア連邦保安局(FSB)の要員らに逮捕された北海道新聞の日本人特派員について、「ロシア側から本件に関する領事通報はあったものの、その一方で、邦人(記者)とはまだ接触できていない。一刻も早く領事面会を実現する」と述べた。逮捕された記者の所属先である北海道新聞も同日、紙面で編集局長名義の声明を発表し、「政府の指示に基づいて取材や情報収集を行うことはない」とし、「報道の自由と取材活動は尊重されるべきだ」と訴えた。 当該記者は、ロシア外務省に正式に登録された特派員として活動していたが、日本への帰国前日に逮捕され、モスクワに移送された。現地の裁判所は、この記者を当面12月12日まで勾留することを決定した。連邦保安局は、同記者がロシアの安全保障関連情報を収集し、日本政府に渡そうとしたとみている。ロシア外務省のザハロワ報道官は、この問題に関する公式コメントで「同記者にはロシア刑法で定められたスパイ罪の容疑がかけられている」と述べた。中国で企業活動を行っていた日本人が「スパイ容疑」で逮捕され、刑事処罰を受けた事例は度々あったが、海外で正式な「報道ビザ」を取得して活動していた現職の特派員が保安当局に緊急逮捕されたのは異例のことだ。ただし、他国の場合、2023年に米ウォール・ストリート・ジャーナル紙のエバン・ゲルシコビッチ記者が、ロシアでスパイ容疑により懲役16年の判決を受け服役していたが、米国との囚人交換という形で翌年に釈放された事例がある。 日本政府は、ロシアの「日本人スパイ」という主張に強く反発している。高市早苗首相は15日、記者団に対し、日本がロシアでスパイ活動を行っているという主張について「そのような事実はない」とし、「容疑とおっしゃっていることの詳細もまだ分からない。日本の立場をしっかりと伝えていく」と述べた。与党・自民党側からも「到底容認できない」として、ロシアに強く抗議した。 ロシアが実際にスパイ容疑を突き止めた可能性もあるが、ウクライナ戦争以降、日本が対ロシア制裁を続けていることに対する対応措置だという見方もある。実際、ロシアのプーチン大統領が8月に、日本が領有権を主張する北方領土(クリル列島南端の4つの島)のうち、択捉島を任期中に初めて訪問したことも、日本に対する「外交的な警告メッセージ」を送ったものだとみられている。同日、朝日新聞は、「8月にプーチン大統領が北方領土の択捉島を(任期中)初訪問し、今月13日にはロシア連邦保安局(FSB)が北海道新聞の記者をスパイ容疑で拘束」したとして、「ウクライナ支援を続ける日本側に圧力をかけて揺さぶろうとしているとの見方も出ている」と分析した。 一方、日本政府が対ロシア外交問題を考慮し、自国民の拘束に対して強硬な対応を取るのが難しいのではないかという見方もある。木原官房長官は14日の定例会見で、「ロシア産LNG輸入など日本とロシアの経済的つながりが強いため、対抗措置を取りづらいのではないか」という質問に対し、「日ロ間に多くの問題があるのは事実」だとし、「ロシアは隣国でもあり、問題解決のためには意思疎通が必要だ」と答えた。 一方、ロシアのノズドレフ駐日大使は15日、前日に日本の外務省に呼び出されて抗議を受けた事実を明らかにした。その上で、「(日本政府の抗議を)断固として拒否した」とし、当該記者がロシアの法律に基づき捜査を受けることになるだろうと述べるなど、強硬な姿勢を崩さなかった。東京/ホン・ソクジェ特派員(お問い合わせ [email protected] )

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