徳之島の保育士女性殺害事件 当時高校生の男(19)の動機はー 検察「ひきこもる生活から自暴自棄になって犯行に至った」 鹿児島

おととし徳之島で保育士の女性を殺害した罪に問われている当時、高校生だった男の裁判員裁判が始まりました。検察は動機について「ひきこもる生活から自暴自棄になって犯行に至った」と主張しました。 起訴状によりますと当時高校生で現在19歳の男は、おととし11月、伊仙町の保育士・菊池房子さん(55)を殺害した罪に問われています。鍵が開いていた居間の窓から侵入し、帰宅した菊池さんの胸などを刃渡り約12cmの包丁で数回突き刺したとされています。当時17歳の少年だったため事件は検察から家庭裁判所に送られましたが家庭裁判所が保護処分ではなく、刑罰を科すことが相当だと判断し、検察官に逆送致されました。 逮捕から2年近く経った19日の初公判、男は「間違いないです」と起訴内容を認めました。殺害の動機について検察側は…。 「被告は鹿児島市から徳之島に引っ越した小学5年ごろから友達ができず家にひきこもる生活が続き自暴自棄になって漠然と人を殺そうと思った。被害者の家から聞こえる音が自分への嫌がらせだと感じ、菊池さん夫婦のどちらかを殺そうと考え、待ち伏せし殺害した」 対する弁護側は、「被告は引きこもりの影響で十分な教育を受けられていないほか、医師の鑑定で発達障害の自閉スペクトラム症を発症していた」と主張。検察側が刑事罰を求める一方で、「更生を目的とした少年院送致にすべき」と述べました。 スタジオには19日の裁判を取材した田上記者です。 19日は少年事件の裁判ということで、傍聴席と証言台の間に目隠しのパーテーションが設置され、物々しい雰囲気を感じました。裁判の冒頭、裁判長に起訴内容を問われた被告は淀みなく「間違いないです」と答えました。 19日の裁判では検察側から犯行の経緯や動機が明らかにされましたね。 その経緯と動機なんですが、被告は小学5年生の時に鹿児島市から伊仙町に引っ越しましたが、友達ができず家にひきこもるようになったということです。 そして2022年ごろに被害者の菊池さん宅の近くに引っ越します。その後、通信制の高校に入学しますがそのころから「自暴自棄になり漠然と人を殺そう」と考えるようになったといいます。 犯行の3カ月前にショッピングサイトで包丁を購入しますが、この時までは誰を殺すかは漠然としていたようです。 被告は「被害者宅から聞こえる音は自分への嫌がらせだ」という思いを勝手に募らせ菊池さん夫婦のどちらかを殺そうと考えたといいます。 自暴自棄になり漠然と、という一方で被害者の家で待ち伏せをしていたり、計画的なところもみられますよね 検察の陳述によると被告は犯行日以前に2度包丁を持って被害者宅に侵入しているほか、一度菊池さんを刺し包丁を洗おうとしたところ被害者の声が聞こえたと感じ確実に殺すため胸を突き刺しています。また事件の3日後には警察の事情聴取を受けていますが、そこでは犯行を否認し自宅に保管していた凶器の包丁を捨てているといいます。このあたりは強い殺意と計画性を感じます。 注目の裁判ですが、今後どのように進んでいくのでしょうか。 被告は犯行当時17歳で少年法が適用されます。 裁判所は有罪の場合、成人と同じく刑事罰を課すのか、それとも更生を目的とする少年院送致などの保護処分とするのか判断します。 検察側は刑事罰を科すべきとしている一方、弁護側は少年院での更生が望ましいとしていて、主張が分かれています。20日の被告人質問で本人からどのような発言があるのか注目したいと思います。

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