【AFP=時事】フランス当局は19日、首都パリなど複数の都市で夜間外出禁止令を発表した。物価高騰に抗議する週末のデモが暴動や略奪に発展。セバスチャン・ルコルニュ首相は非常事態宣言の発令も排除しない考えを示した。対象となるのは、パリ、ニース、リール、リヨンなどの一部地域。19日夜から20日朝にかけて実施される。パリの一部では午後11時から翌朝6時までの外出を禁止する。午後8時以降のデモも禁止された。パリでは19日、少数の学生らによる抗議活動でルーブル美術館が閉鎖され、観光客にも影響が及んだ。政府は暴動に対応できなかったとして批判を受け、対応に追われている。エマニュエル・マクロン大統領の後任を選ぶ大統領選を約半年後に控え、混乱が続く可能性もある。デモ主催者らは24日に新たな抗議活動を呼びかけている。夜間外出禁止令を課すよう求めたルコルニュ氏は「治安の回復に向けて断固として取り組む決意だ」と述べ、必要であれば非常事態を宣言する用意があると付け加えた。17日に行われたデモには約50万人が参加。抗議活動は暴動に発展し、放火や店舗の略奪が相次いだ。2500人以上が逮捕され、治安部隊員約1000人が負傷した。少なくとも3000店舗が被害を受け、損害額は数億ユーロ(数百億円)に上るとみられる。マクロン氏は18日の国民向け演説で、「歯止めのない」暴力を強く非難した。ルーブル美術館を訪れたオーストラリア人観光客のパット・ボランドさん(73)は、一連の抗議活動について「巻き込まれたくない。距離を置いて、彼らから離れたい」と話した。物価高騰に抗議するデモは他の欧州諸国にも広がっており、イタリア・ミラノやベルギーでも小規模な衝突が発生。スペインやポルトガルでも抗議活動が続いている。【翻訳編集】 AFPBB News