トー横の若者と特殊詐欺の疑い、男逮捕 「海外で稼げるよ」誘ったか

東京・歌舞伎町の「トー横」に出入りしていた女性2人をカンボジアに送り込み、共謀して現地の特殊詐欺拠点から日本にうその電話をかけて現金をだまし取ったとして、警視庁は20日までに指定暴力団住吉会傘下組織組員の山尾輝斗容疑者(26)=住居不定=を詐欺容疑で再逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。 山尾容疑者は、この女性2人を含む若者らをカンボジアへ送り込んだとして、所在国外移送誘拐罪で起訴されており、一連の捜査で詐欺容疑による逮捕は初めて。 捜査関係者によると、送り込まれた2人は名古屋市の20歳と北海道釧路市の22歳で、警視庁が19日に詐欺容疑で逮捕した。3人は共謀して2026年1月、カンボジアから京都府の20代男性に電話をかけ、総務省職員や警察官をかたり、「マネーロンダリングの疑いがかけられ、現金を調べる必要がある」などとうそをつき、現金計約250万円をだまし取った疑いがある。 トー横周辺では、山尾容疑者が「海外での職を紹介してくれる人」として知られていた。2人はそれぞれ知人を介して山尾容疑者と知り合い、「海外で稼げるよ」などと誘われ、マレーシア経由でカンボジアへと渡航したという。■スマホに被害者の名が 2人は当初、仕事の内容が特殊詐欺の電話をかける「かけ子」だとは知らされていなかったとみられる。だが、現地の詐欺拠点では、週に6日間、日本に電話をかけ続け、1日に最低10人を「警察官役」の仲間につなぐノルマを課されるなどしていたという。 詐欺の被害金は、最終的に山尾容疑者側に渡っていたとみられる。山尾容疑者は2人の渡航後も連絡を取り合い、報酬について交渉していたという。 事件が発覚したのは26年7月。2人がマレーシアの拠点に移った際に一緒に逃げ出し、現地の日本大使館に駆け込んだことがきっかけだった。かけ子をしていた際の被害者の名前などの記録がスマートフォンに保存されていたことから、京都府の男性の被害が判明したという。(板倉大地、西岡矩毅)

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