台湾の空港で拘束された1人の男にかけられた疑いは、共同殺人。1億円を超える保険金を狙い、妻の殺害を計画したというものでした。事件の舞台となったのは、外国人観光客にも人気のリゾート地、山梨・富士河口湖町。10月19日朝、富士河口湖町にあるホテルの一室のベッドで血を流している女性が見つかりました。女性は台湾から旅行に来ていた井雲蓉(イ・ウン・ヨウ)さん(38)。首には刃物による傷があり、死因は失血死でした。逮捕されたのは、同じ観光ツアーに参加していた台湾出身の楊閔涵(ヨウ・ミン・カン)容疑者(27)。刃渡り約12cmの刃物を所持していた疑いが持たれています。日本と台湾に衝撃を与えた事件が急展開を迎えたのです。台湾メディアによりますと、拘束されたのは死亡した井さんの夫。10月24日、妻の遺体の引き取りなどのために日本を訪れ、台湾に戻ったところを拘束されたというのです。夫は井さんと“偽装結婚”をしていたというのです。さらに夫は、井さんを少なくとも1億4500万円にのぼる旅行保険に加入させ、保険金をだまし取る目的で殺害を計画した疑惑が浮上したのです。まず、夫に1人で旅行するように仕向けられた井さんは団体ツアーで日本へと向かいます。同じツアーには山梨県で逮捕された楊容疑者が参加していました。2人が訪れたのは山梨・富士河口湖町。雄大な富士山の絶景を堪能でき、周辺にはアミューズメントパークの富士急ハイランドがあるなど、台湾からも多くの観光客が訪れる人気のスポットでした。そして、事件は宿泊先のホテルの一室で起きたのです。台湾の捜査当局は、さらに夫と楊容疑者が過去に接触していた記録も確認しているといいます。楊容疑者の近隣住民は、逮捕について驚きの声を上げました。楊容疑者の近隣住民:びっくりした。なんでそんなことに巻き込まれたのか不思議。台湾誌「鏡週刊」は事件の1カ月程前、井さんが記者に対し「保険金目的で夫に殺害されるかもしれない」と相談していたと報じました。夫から持ち掛けられたのは「手足を失えば多額の保険金が受け取れる。考えてみますか?」という話だったといいます。さらに井さんは、「年末まで生きられないかもしれない」と不安を訴えていたといいます。台湾の捜査当局は、夫と楊容疑者の2人の具体的な役割分担などについて調べています。