無実と分かっても釈放できない? 改正刑訴法で「検事の勾留取消権」が消滅…韓国・公訴庁が異例の釈放、立法の杜撰さに波紋

【10月29日 KOREA WAVE】韓国の改正刑事訴訟法で、被疑者の勾留を取り消す主体から「検事」が削除された一方、下位法令には検事の取り消し権限が残っていることが分かった。公訴庁は憲法と下位法令に基づいて取り消しは可能と判断し、最近、容疑なしとした被疑者を釈放した。法改正に伴う規定の整合性が問題になっている。法曹界によると、ソウル中央地方公訴庁刑事4部は、同居する交際相手との口論中に鏡を壊し、タオル掛けを相手に向けたとして、器物損壊と特殊脅迫の疑いで現行犯逮捕され、その後勾留された被疑者を釈放した。検事が事実関係を確認したところ、容疑を否認する被疑者の説明と一致する状況が見つかったため、容疑なしの処分とし、勾留を取り消した。改正刑訴法の施行後に導入された事実関係確認制度の活用が確認された初の事例だという。問題は、10月2日施行の改正刑訴法で、検事の勾留取り消し権限に関する文言が削除された点だ。改正前の第209条は、第93条を準用し、勾留の理由がない場合や消滅した場合には「検事または司法警察官」が被疑者の勾留を取り消せるとしていた。改正後は「検事」が削られ、司法警察官だけが明記されている。一方、法務省令である公訴庁事件事務規則の第86条の2は、勾留中の被疑者について理由が消滅した場合、検事が勾留を取り消さなければならないと定めている。公訴庁は、この規定を根拠の一つとして、権限は存続しているとの立場だ。また、憲法が検事の令状請求権を認めている以上、取り消し権限も導かれると説明する。憲法第12条第3項は、逮捕・勾留・押収・捜索の際、適法な手続きに従い、検事の請求で裁判官が発付した令状を示すよう定めている。刑訴法の改正過程で検事の権限削除に重点が置かれ、関連規定の調整が漏れた可能性がある。仮に検事に取り消し権限がないとすれば、違法な令状執行が判明しても勾留を解けず、被疑者の人権を侵害する恐れがある。公訴庁関係者は「令状を請求する検事が、違法な請求に気付いても勾留を取り消せないというのは筋が通らない」と指摘。「立法過程で、権限を持つ主体から検事という言葉が誤って抜けたようだ。議論をなくすには法令の整理が必要だ」と述べた。これに対し、法務省は、第209条の準用規定から検事を削除したのは、刑訴法上の検事による直接の令状請求条項が削除されたことに伴うものにすぎないと説明した。司法警察官の申請を受け、検事が請求して勾留令状が発付された場合は、引き続き第209条の準用規定によって検事が勾留を取り消せるとしている。(c)KOREA WAVE/AFPBB News

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