ドイツ1部マインツのMF佐野海舟は昨夏にチームに加入し、瞬く間にレギュラーの座を掴んだ。豊富な運動を武器に中盤で存在感を放つ24歳は、同僚のキャプテンから「チームで最も可能性を秘めた選手」「あれほど走れる選手は他にいない」と称賛されていた。 佐野は昨年7月にJ1鹿島アントラーズからマインツに完全移籍加入。ブンデスリーガでは開幕戦から17試合連続先発出場を続けており、現在6位と好調のチームを支えている。 ドイツ紙「フランクフルター・アルゲマイネ」は「佐野海舟は今季のマインツにおける大発見の一人」として日本からやってきたMFの活躍を特集している。 佐野はマインツ加入前に女性への性的暴行の疑いで逮捕されていたことが日本で報道されたが、その不起訴となり、問題なくマインツでプレーすることになった経緯が紹介されたうえで、佐野がすでにチームに欠かせない選手になっていることが強調されている。 特に際立っているのが中盤の運動量とボールへアプローチするスピードの部分。リーグ戦での1試合平均走行距離は11.5kmで、トップスピードは時速34kmを超えているという佐野について、キャプテンのFWジョナサン・ブルクハルトは「彼はチームの中で最も可能性を秘めた選手。あのポジションでこれほど長く、そしてハイペースで走れる選手はほとんどいない。狂気的だ」と驚きを含んだ称賛を送っている。 さらにブルクハルトは「もし彼がもう少し自信を掴むことができれば、信じられないほど完成された選手になる」とさらなる成長にも期待を寄せていた。加入1年目ながらすでにチームメートからも絶大な信頼を寄せられていた。