捜査機関に逮捕された容疑者が留置施設にとどまり調べに応じない「取り調べ拒否」の例が、2024年以降、少なくとも28都道府県で158件に上ることが6日、弁護士団体への取材で分かった。黙秘権行使の意思を示しても取り調べが続き、虚偽の自白を強要されるなど冤罪の温床になっている実態があるとされる。このため団体側は容疑者に留置施設から出ないよう推奨。「取り調べを受けるのは容疑者の義務」とする捜査機関との対立が深まりつつある。 団体は「取調べ拒否権を実現する会」で、140人余りの弁護士が参加。取調室での黙秘権が保障されていない状況を改善しようと24年に結成された。ホームページでは実践マニュアルや警察・検察に拒否を伝える文書のひな型を公開してきた。 事務局によると、会員の報告を基に、勾留期間の途中からも含め取り調べ拒否の件数をまとめた。主な例としては、収賄事件で逮捕され黙秘した容疑者が警察官から「(黙秘が)不利になることがある」と言われ、拒否に切り替えたケースなどが不起訴になった例があったという。