警察官を騙った男に「キャッシュカードの口座が詐欺に使われている」などとだまされた上、最新の事情聴取だとSNSによるビデオ通話に誘導されるなどして、「容疑を晴らすにはお金を振り込む」ことが必要だなどと言われた松江市の40代の女性が、67万円をだまし取られる被害にあったことが明らかになりました。警察は、特殊詐欺事件として捜査しています。 被害にあったのは、松江市内の40代の女性です。警察によると女性は、1月6日に携帯電話に「丸の内警察署」の警察官を騙る男からの電話を受け、「タムラ」という男を逮捕したらあなた名義のキャッシュカードが見つかり、その口座が詐欺に使われていて、あなたに共犯の容疑がかかっている」と言われたということです。 女性は、以前にキャッシュカードを紛失していたため、この電話が本物の警察官だと信じ込んだということです。 その後、別の男が電話で「こっちに来てもらうのは難しいと思うので、『最新の事情聴取』をします」と言ってSNSに誘導。ビデオ通話で警察手帳のようなものを見せたり、被害者の名前が書かれた「逮捕状」の画像を送って来たことから、女性は本当に逮捕されるかもしれないと怖くなり、相手の言われることに従ったとしています。 その後さらに別の男から電話で、女性の職業や家族構成、年収や借金の有無、資産等を聞かれた後、「容疑を晴らすには犯人グループと関係ないこと証明するしかない」、「お金を振り込んでください」、「お金はすぐに戻しますから」と言われたことを信じ込み、女性はビデオ通話を繋いだまま金融機関に行き、あわせて67万円を指定された口座に振り込み、だまし取られたということです。 警察は、特殊詐欺事件として捜査するとともに、警察が「SNSで連絡するよう要求することはない」として注意を呼びかけています。