警察庁は10月13日、ベトナムとの国際共同捜査の結果を発表した。銀行を装って企業に電話をかけ、ネットバンキングの情報を盗む「ボイスフィッシング」の被害金をめぐり、日本の警察が資金洗浄の仲介役を逮捕した。日本側が提供した情報をもとに、ベトナム当局も現地で7人を検挙している。 「銀行です」という一本の電話が、国境を越えた犯罪組織の入口になっているのだ。 電話を使った詐欺は、いま新しい段階に入りつつある。イタリアでは、AIで複製した実在の弁護士の声で大手銀行グループの幹部をだまし、巨額の送金をさせた事件が報じられた。これまでなりすまし詐欺を見抜く手がかりだった「声が違う」という違和感が、AIによって消されようとしている。