トランプ氏“トップスピード”で政策転換…沿岸警備隊の女性トップ解任 議会襲撃事件での逮捕者の釈放開始には与党からも反発 司教が“移民らに慈悲を”と諭す場面も

本格的に始動したアメリカの第2期トランプ政権。 前政権からの政策転換をトップスピードで進めています。 ワシントンの刑務所前では、釈放を待つ多くのトランプサポーターの姿がありました。 トランプ大統領は4年前のアメリカ連邦議会襲撃事件で、逮捕されていた人々の恩赦や減刑を発表。 これを受け、極右団体の創設者らの釈放が早速、始まったのです。 極右団体創設者 スチュワード・ローズ氏: (釈放はトランプ大統領のおかげか?)その通りだ。出してくれた彼にはもちろん感謝している。18年の刑だった。だから(本来は)まだまだ長い間刑務所にいただろう。(今後は)人生を全うしたいと思っているが、私は戦います。アメリカ第一主義を信じています。 しかし、民主主義の根幹を揺るがす事件だっただけに、与党である共和党内からも反発の声が上がっています。 また、議論を呼んでいるのが“DEI”と呼ばれる多様性・公平性・包括性を重視する政策からの転換です。 トランプ大統領は21日、バイデン政権時に女性で初めて軍事部門のトップとなった沿岸警備隊のフェーガン司令官を解任。 その理由を「多様性などを過度に重視した」などとしています。 こうした動きに、司教がトランプ大統領を諭す場面がありました。 トランプ大統領は20日の就任演説で「性別は2つしかないというのが政府の公式方針になる。男性と女性だ」と宣言。 これに対し21日、ワシントン大聖堂で行われた礼拝で、司教が「神の名のもとに、今この国でおびえている人々に慈悲をお与えください」とトランプ大統領を諭す場面がありました。 ワシントン国立大聖堂 マリアン・ブッデ司教: 大統領、最後にお願いです。何百万もの人々があなたに信頼を寄せています。(国内には)LGBTQの子どもたちがいて、命の危険を感じている子もいます。 これを聞いたトランプ大統領は、司教から目線を外しました。 続けて、司教は不法移民への政策についても「彼らは市民権を持っていないかもしれないし、適切な書類を持っていないかもしれない。でも移民の大半は犯罪者ではない。彼らは税金を納める良き隣人です」と諭しました。 礼拝終了後に感想を聞かれたトランプ大統領は、「どう思った?気に入ったかい?刺激的だった?あまりエキサイティングではなかったんじゃない?良いサービスとは思わなかったよ」と不満をあらわにしました。

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