尹大統領「獄中1日1メッセージ」…支持率反騰にも心中複雑な与党

逮捕および拘束された後も活発に立場を表明している尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対して、韓国与党「国民の力」は絶縁することも、それでいて擁護することもできないジレンマに陥った。 尹大統領は高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が逮捕令状を執行した15日に公開された動画で「残念なことにこの国では法が総崩れとなった。流血事態を防ぐために、不法捜査ではあるが公捜処の出頭要請に応じることにした」と明らかにした。その後、「私は拘置所で元気に過ごしている」(17日獄中書信)、「戒厳は国政運営正常化のための決断」(18日令状実質審査)、「悔しく怒る心情は十分に理解するが平和的な方法で意志を表現してほしい」(19日拘束後)などの立場を出した。21日には憲法裁判所弾劾審判に直接出席して「大韓民国で国会とメディアは大統領よりも強い『超甲』」と話した。 尹大統領の「1日1メッセージ」に国民の力の内心は複雑だ。当初、与党は尹大統領が拘束されれば関連の論争も徐々に静まり、尹大統領と与党の距離も自然に遠ざかるだろうと予想した。だが、尹大統領が連日メッセージを出し、支持層結集の中で与党支持率が上昇して状況が変わった。国民の力再選議員は「戒厳の正当性を主張する大統領は負担だが、与野党支持率が逆転し、尹大統領とあからさまに『手を切る』ことは難しくなった」と話した。 これに関連し、権寧世(クォン・ヨンセ)国民の力非常対策委員長は22日、韓国メディア「テレビ朝鮮」とのインタビューで「朴槿恵(パク・クネ)大統領のように党除名させたからといって絶縁できるだろうか。作為的に絶縁するのは適切ではない」と話した。 それでも冷静に線を引かなければならないという主張も少なくない。国民の力の初当選議員は「いま支持率が上昇しているからといって、戒厳に同調する過激派の世論とともに歩むのは爆弾を抱えて選挙をやろうということ」と懸念した。

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