“ウサギの楽園”のウサギを蹴った疑い、25歳会社員を逮捕、昨年11月から77匹が不審死

多くのウサギが生息し“ウサギの楽園”として知られる広島県竹原市の大久野島で、ウサギを蹴ったとして、竹原署は22日、動物愛護法違反の疑いで大津市の会社員、堀田陸容疑者(25)を現行犯逮捕した。蹴られたウサギはその後死んだ。 逮捕容疑は21日午後5時半ごろ、大久野島の遊歩道でウサギ1匹を蹴って暴行した疑い。目撃者がその場で取り押さえ、署員に引き渡した。「間違いない」と容疑を認めているという。今後、動機などを調べる。 環境省中国四国地方環境事務所や署によると、昨年11月26日から今月12日にかけ、計77匹のウサギが骨折やけがなど不自然な状態で死んでいるのが断続的に確認された。島内には半野生化したウサギ500匹程度が生息している。 大久野島を定期的に訪れている、うさぎ写真家ユニット「uta」(中村隆之氏&麿矢氏)の公式X(旧ツイッター)では、22日のポストで「犯人を現行犯で取り押さえました」と今回の虐待事件について詳細に報告。ウサギの不審死が続いていたことから人為的なものと推察、21日に複数の死んでいるウサギと骨折しているウサギがいたことから、虐待している者がいるとみて、複数人で警戒していたところ、ニンジンでウサギを誘いだそうとしている不審な男を発見。望遠レンズを使うなどして行動を追っていると、ウサギを蹴ったため、取り押さえたという。 大久野島は瀬戸内海に浮かぶ周囲4・3キロの島で、野生のウサギが多数生息する「ウサギの島」として知られ、多くの観光客が訪れている。人とウサギの安全のため、(1)ウサギに触らない。手から直接エサをあげない(2)道路や歩道上でエサをあげない。足もとのウサギに注意する(3)あげたエサを食べ終わるまで見守る。食べ残しは持ち帰る(4)ペット(生き物)を島に連れてこない。ウサギを持ち出さないーーのルールがある。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加