雪が降り積もる早朝、「ボン」と爆発音が鳴り、部屋が一瞬強く光った―。JR長野駅の男女3人殺傷事件は発生5日目となった26日、長野県警が長野市内の集合住宅に突入し、矢口雄資容疑者(46)の身柄を確保した。市民からは「やっと外出ができる」と安堵の声が聞かれた。 駅から東約3キロにある国道18号沿いの住宅街。午前7時ごろ、県警の捜査員らが、4階建て集合住宅の下に、容疑者が飛び降りた場合に備えるためか大型マットを設置。チェーンソーで何かを切るような音が聞こえ、爆発音とともに黄色い閃光が窓越しに見られた。 約20分後、特殊装備の捜査員らに囲まれて集合住宅から出てきた矢口容疑者。白髪交じりの短髪に無精ひげ、青ジャンパー姿で、表情を変えることなく捜査車両に乗せられていた。 近くに住む男性(84)は、集合住宅は単身者が多く、地域住民との交流はほぼないとし「ひとまず逮捕されて良かった」と胸をなで下ろした。