去年、愛知県小牧市の美容専門学校が突如閉校しました。 警察は1月29日、当時の親会社のトップらを、会社の決算書を粉飾し、不正に融資を受けていたとして逮捕しました。 (保護者) 「やるせない気持ちというか、子どもが一番かわいそうですよね。頑張って通っていたのに」 こう話すのは、小牧市の愛知中央美容専門学校に子どもを通わせていた保護者。 学校は去年5月、親会社の経営悪化を理由に突如閉校。学んでいた学生87人とその保護者に動揺が広がりました。その親会社を巡って29日、ある“動き”が… ■1億9000万円の融資を不正に受けた詐欺の疑いで逮捕 (中島胡桃記者) 「午後9時50分です。青木容疑者を乗せた車が、千種警察署に入ります」 逮捕されたのは、専門学校の当時の親会社で、携帯電話販売会社「アミックテレコム」の社長・青木隆幸容疑者(68)と、専務の戸田直樹容疑者(50)らあわせて3人です。 警察によりますと、3人は会社の資金繰りが悪化していたにもかかわらず、決算書を粉飾。黒字経営に見せかけて、2023年に、銀行から1億9000万円の融資を不正に受けた詐欺の疑いがもたれています。 (中島胡桃記者) 「青木容疑者らは、黒字と偽った決算報告書を、各金融機関に提出していました」 経営が傾いた会社が粉飾に手を染める行為は、現実から目を背ける「延命措置」とも言えます。 会社は、10社以上から数十億円の融資を受けていて、多くは会社の運転資金に充てられましたが、一部は社長が私的に流用していた可能性も… ■保護者「3月で閉校措置をとってくれたら良かった」 (保護者) 「親会社の経営破綻が分かっていたなら、(去年)3月で閉校する措置を取ってくれたら良かった。そういう話もなく“突然”だった」 入学金や授業料を支払った直後に閉校を知らされた人は、怒りをあらわに。ほとんどの生徒たちが、転校を余儀なくされました。 今は、学校も再開に向けて新しい運営元が準備を進めています。