「自分をデザインしながら生きてほしい」 TOKIOの元メンバー・山口達也さん(53)【思い語って】

4年ほど前、自分はアルコール依存症だと認めた。医師には「完治しない」と告げられた。克服する方法は、一生一口も飲まないことしかない。次に飲んだら死ぬか、誰かを殺してしまうかもしれない。今もお酒を止めているだけで、やめられたわけではない。 20歳でお酒を飲めるようになって、10代の頃と比べものにならないくらいコミュニティーが広がった。収入も増えて、飲み会を開けるようになった。毎晩のように飲み、仲間は増えてとにかく楽しかった。 30代になると、だんだん飲み方が変わっていった。仕事は絶好調だった。仲間との飲み会の前後にも飲むようになった。さらに仕事が忙しくなった35歳ごろには、友だちと飲むのが面倒になり断るようになった。自宅での一人飲みが始まった。 自宅で飲むのは、物をどこかに忘れることがなく、次の日の仕事にも遅刻しないなど良いことだと思っていた。実際は自分がどれくらい飲んだか分からず、飲酒時間も増え、毎日のように記憶が飛んだ。自分がおかしい飲み方をしているとは思っていなかったが、振り返るとこの時すでに依存症だったのだろう。

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