昨年12月3日以降、野党は戒厳法改正案を58件も発議した。国会議案情報システムに登録されたものだけで、この数だ。第一の骨子は、「戒厳」を大統領ではなく事実上国会が宣言・解除できるようにしようというものだ。「戒厳の宣言は国会の事前同意を経ること」「国会への通告に問題があった場合には、戒厳を無効とする」「国会が解除を議決すれば国務会議(閣議)の審議を経ずに即座に(戒厳解除を)履行する」などだ。戒厳は形式的には大統領の権限だが、実際には事前・事後の手続きにおいて国会が全権を握れるようにするというわけだ。