多くのウサギが生息し“ウサギの楽園”として知られる広島県竹原市の大久野島でのウサギ暴行事件で、県警竹原署は10日、ウサギの口にハサミを入れるなどして傷つけたとして動物愛護法違反の疑いで大津市の会社員の男(25)を再逮捕した。 再逮捕容疑は1月9日と同21日、それぞれウサギ1匹を蹴って死なせ、21日午後に別のウサギ2匹の口にハサミを差し込んで回す暴行を加え、けがを負わせた疑い。 署によると「間違いない」と容疑を認めている。容疑者のスマートフォンに残っていた動画や写真などで発覚した。 容疑者は1月21日、ウサギを蹴って暴行していたところを目撃者に取り押さえられ、動物愛護法違反の疑いで現行犯逮捕された。 環境省中国四国地方環境事務所や署によると、大久野島では、昨年11月26日から今月12日にかけ、計99匹のウサギが骨折やけがなど不自然な状態で死んでいるのが断続的に確認された。島内には半野生化したウサギ500匹程度が生息している。 大久野島は瀬戸内海に浮かぶ周囲4・3キロの島で、野生のウサギが多数生息する「ウサギの島」として知られ、多くの観光客が訪れている。人とウサギの安全のため、(1)ウサギに触らない。手から直接エサをあげない(2)道路や歩道上でエサをあげない。足もとのウサギに注意する(3)あげたエサを食べ終わるまで見守る。食べ残しは持ち帰る(4)ペット(生き物)を島に連れてこない。ウサギを持ち出さないーーのルールがある。