免許を持たずに歯科医行為を行ったとして、歯科助手の女(48)と、その指示役として、勤め先の歯科医院院長の男(71)が逮捕されました。患者の一人は「歯石を取ってもらったが、やたら血が出て痛かった」と話しているということです。 歯科医師法違反の疑いで逮捕されたのは、福岡県岡垣町の歯科助手・武内利恵容疑者(48)と、勤め先の院長・熊谷堅容疑者(71)です。 警察によりますと、武内容疑者は、2022年2月から去年12月にかけ、歯科医師免許を持たないのに、男女3人の患者に対し、レントゲンを撮ったり歯を削ったりするなど、12回にわたり、歯科医行為を行った疑いが持たれています。 また、熊谷容疑者は、武内容疑者が免許を持っていないことを知りながら、歯科医行為をさせていた疑いが持たれています。 武内容疑者は2006年に事務員としてこの医院で働き始めましたが、一部の治療行為が認められる歯科衛生士の免許も持っていませんでした。 治療を受けた患者が「歯科医師ではない者から治療を受けた」と警察に相談し、容疑が発覚しました。 調べに対し武内容疑者は、レントゲンを撮ったことは認めたものの「埋める作業はしていません」などと容疑を一部否認し、熊谷容疑者は「全く記憶にありません。作業は全て私がやっていました」と否認しています。 警察は、武内容疑者から治療を受けた患者が他にも複数いるとみて、詳しく調べる方針です。