昨年3月に山口県下松市内の会社事務所兼住宅であった強盗傷害事件で、山口県警は12日、大阪で発生した別の事件で起訴されている住所不定、自称自営業の男(37)を強盗傷害と建造物侵入の疑いで逮捕した。県警は、匿名・流動型犯罪グループによる犯行で容疑者が指示役だった可能性があるとみている。 逮捕容疑は、共犯者と共謀し、昨年3月12日午前4時50分ごろから同55分ごろまでの間、下松市の会社事務所兼住宅に侵入し、住人をバールで殴るなどして約1カ月のけがをさせ、約540万円とかばんなど21点(計17万円相当)を奪って逃げた疑い。容疑者は「身に覚えがない」と供述しているという。 県警はこの事件でこれまでに、住所不定の無職男(21)ら実行役や運転役の男4人を逮捕。運転役の21歳の男は今月上旬、山口地裁で有罪判決を受けている。県警は、今回逮捕された容疑者は現場に行かず共犯者に携帯電話で指示するなどしていたとみている。グループのリーダーだった可能性があるとする一方、さらに上位の共犯者がいることも視野に入れて調べている。 容疑者は昨年4月に大阪市のマンションの一室から現金など計1400万円相当が盗まれた事件で邸宅侵入容疑で逮捕、起訴されている。闇バイトの応募者に侵入場所などを指示した疑いが持たれている。