社会学者の古市憲寿氏(39)が13日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。“遺体なき死体遺棄事件”について言及した。 妻の遺体を遺棄したとして、大阪府警は10日、死体遺棄の疑いで大阪市中央区の無職の男(35)を逮捕した。遺体は見つかっておらず、府警は、関係者の聴取などから立件に踏み切った。容疑者が殺害した可能性もあるとみて調べる。府警によると、容疑者は「今は何も話せない」としている。 逮捕容疑は2024年6月5日ごろ、30代の男性と共謀し、大阪市の容疑者宅から同居の妻=当時(52)=の遺体を車で運び、岡山県内やその周辺に遺棄した疑い。男性は同月、男性宅で死亡した状態で発見。自殺とみられる。 24年6月、男の妻の親族が「連絡が取れない」と府警に相談。府警が確認したところ、容疑者宅は無人で、荒らされた形跡はなかった。その後府警は、30代男性が「容疑者と死体を岡山まで運び、ダムに捨てた」と知人らに話していたことを確認。容疑者宅周辺の防犯カメラには、容疑者らとみられる2人が荷物を車に積み込む様子も写っていた。 府警は24年6月24日、岡山県内で容疑者を発見した。尿から覚醒剤成分が検出されたとして、同26日に覚醒剤取締法違反(使用)容疑で逮捕。容疑者は有罪判決を受け、服役していた。 古市氏は、現在、表に出ている情報がすべてではないとしつつ、「自供頼みの警察の捜査方針ってもっと批判されてもいいと思うんですね。最近、冤罪を認定される事件もたくさんありましたし、人質司法みたいなことも凄い言われてるわけですよね」と指摘。そして、「とにかく身柄を拘束しちゃって、自供させればいいんだという警察の手法自体がそういう冤罪事件を招いているともいえるし、もしも大阪府警が同じ方針だとしたら、批判されてしかるべきだと思うんですよ。もちろんちゃんとした事件だったら、それは裁かれるべきなんだけれども、でも本当に自供頼みで冤罪が生まれるようなこともたくさん起こってきたわけだから、本当に今公開されている情報だけだったら、さすがにこれは難しいと思いますよね」と自身の見解を述べた。