高畠町が行った橋の補修設計業務の入札を巡る官製談合事件について、逮捕された町の職員は、業者に教えたとされる入札の予定価格を知りうる立場にいたことが分かった。 官製談合防止法違反や競売入札妨害の疑いで17日送検されたのは、高畠町建設課の係長・小梁川守容疑者(49)と南陽市の設計会社・明光技研社長の高橋則雄容疑者(58)。 警察によると、小梁川容疑者は去年10月ごろ、高畠町が発注した川合橋など橋梁の補修設計業務の指名競争入札に際し、高橋容疑者に予定価格を漏らし、高橋容疑者はこれを踏まえて入札を行った疑いが持たれている。 (高畠町・高梨忠博町長) 「ご迷惑と町の信頼を著しく損なわれたことに対し、深く心からお詫び申し上げたい」 職員の逮捕を受け、17日、高畠町は会見を開き、陳謝した。 町によると、小梁川容疑者は1994年に土木技師として採用され、2017年から建設課の道路河川係長となり、長く建設課に関わっていた。 今回の入札時に小梁川容疑者は、河川の維持管理などに係る業務を担当していて、係長として部下から予定価格の報告を受ける立場にあったという。 また、明光技研と町の取引は、今回以外にも2022年に町道の測量設計業務で一度あり、その際小梁川容疑者は担当・係長として業務を行っていたという。 町は、今後警察の捜査に全面的に協力するとともに、職員の綱紀粛正と服務規律の厳守に努め、町政の信頼回復に全力で取り組みたいとしている。