「全く別物ではない」逮捕された白石市職員は設計価格を算出 業者に予定価格伝えた疑いで逮捕送検〈宮城〉

宮城県白石市が発注した配水施設の改修工事の入札をめぐり、白石市の職員と業者の社長が逮捕された官製談合事件の続報です。逮捕された職員が設計価格を算出した工事のうち、少なくとも3件を今回の事件に関与した業者が落札していたことが分かりました。 21日朝、送検されたのは白石市上下水道事業所工務係の係長・平間大地容疑者(36)と、白石市にある草刈工務店社長・草刈俊彦容疑者(63)の2人です。警察によりますと、平間容疑者はおととし9月、市が発注した配水施設の防水工事の入札をめぐって、草刈容疑者に非公表の予定価格などを漏らし、工事を落札させた官製談合防止法違反などの疑いが持たれています。警察は2人の認否を明らかにしていません。 記者リポート 「午後11時36分です。家宅捜索を終えた捜査員が押収品を入れた段ボールを持って、事業所から出てきました」 白石市によりますと、工事の予定価格は市長と所長が設計価格をもとに決定し、その書面は鍵付きの金庫に保管していて、平間容疑者は知り得る立場になかったということです。一方で… 白石市上下水道事業所長 「(平間容疑者は)設計を担当しているので、設計価格を知り得る立場です。設計価格をもとに予定価格は作成するので、全く別ものではないと思っている」 予定価格のもととなる設計価格について、平間容疑者が算出していたものもありました。市への取材で、おととし4月以降、平間容疑者が設計価格を算出した工事のうち、少なくとも3件を草刈工務店が落札していたということです。 落札額にして合わせて1157万円でした。市の職員と業者という関係から、なぜ一線を超えてしまったのか。警察が事件の詳しい経緯を調べています。

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