韓国与党、12万人集結「広場ジレンマ」…「中道層がさらに遠ざかる」(2)

半面、1日、ソウル安国(アングク)駅付近では野党5党の共同主催で弾劾賛成集会が開かれた。この席で李代表は演壇に立ち、「おそらく昨年12月3日に内乱の夜が続いていれば、私は延坪島(ヨンピョンド)に行くその深い海の中のどこかで『ワタリガニのエサ』になったはず」とし「皆さんが命をかけて戦ったことで共に心を交わせることになった」と述べた。続いて「この瞬間にも依然として主権者の国民を裏切り、民主共和国の基本秩序を否定し、内乱反動に同調する勢力がある。これは決して保守ではなく守旧にもならない反動」とし、与党に向けた発言をした。李代表が場外集会でマイクを握ったのは約70日ぶりだ。 しかしこの日の弾劾賛成集会の人員は警察の推算で約1万8000人と、光化門・汝矣島で開かれた弾劾反対集会の6分の1水準にとどまった。民主党は2日、国民の力の弾劾反対集会参加を「無鉄砲な決死擁護」(黄靖雅報道官)と攻撃しながらも当惑を隠せなかった。 李代表が集会の前日(2月28日)にフェイスブックで「熱い喊声を安国駅周辺に響かせてほしい」とし、当日には民主党の現役議員が約130人も参加したが、大衆動員力は予想を下回ったからだ。民主党関係者は「李代表を筆頭とした総力戦でも気勢で劣ったのは事実」と話した。 こうした弾劾賛成集会の数的劣勢が続くと、野党側では尹大統領弾劾審判の結果に影響が及ぶのではという懸念の声も出ている。匿名を求めた野党側関係者は「8年前の朴槿恵(パク・クネ)大統領弾劾当時には場外集会はもちろん、弾劾賛成世論が圧倒的に強かった」とし「こうした世論が憲法裁の判決にも一部影響を及ぼしたはずだが、今回は予想外の流れであり我々も安心はできない」と語った。 一部では中道層内の「反李在明」情緒が弾劾賛成集会の熱気を高めるのに障害になっているという分析もある。最近の世論調査と全く異なるからだ。韓国ギャラップが先月25-27日、全国満18歳以上の男女1000人に電話面接方式で調査した結果、弾劾賛成という回答は59%、反対は35%だった。特に中道層の70%は弾劾に賛成し、23%は反対した。元民主党議員は電話で「李代表が参加を呼びかけたがこの程度しか集まらなかったのは、結局、李代表に対する絶対的な支持が高くないのではないだろうか」とし「現在、野党の支持率1位候補が別の人だったら状況は違っているかもしれない」と話した。 ただ、民主党指導部は現時点での場外闘争の弱化は予想されていたという立場だ。民主党の関係者は「尹大統領を逮捕・拘束した後から法的手続きに移ったことで、広場の熱気は弱まるしかない」とし「現在、民主党支持層としては弾劾を既成事実と感じて、路上に出てくる誘因は大きくないはず」と分析した。 新成長経済研究所のチェ・ビョンチョン所長は「国民の力としては広場で噴出する世論にむやみについていけばむしろ足かせになるかもしれない」とし「反対に民主党は広場の警告に背を向ければ大きな代価を払うことも考えられる」と話した。

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