「ONE N' ONLY」上村謙信さん、香港で逮捕報道…女性にわいせつ行為か 今後の裁判手続きどうなる?

複数の香港メディアは3月5日、女性にわいせつな行為をしたとして、日本のダンスボーカルグループ「ONE N’ ONLY(ワンエンオンリー)」のメンバーだった上村謙信さんが現地警察に逮捕されたと報じている。 共同通信は現地報道をもとに、上村さんが香港であったファンミーティングの後の打ち上げの席で、通訳の女性にわいせつな行為をした疑いが持たれていると報じている。 ONE N’ ONLYのサイトでは、3月4日に「上村謙信・契約解除及びグループ脱退に関しまして。」と題する次のような発表文が掲載されていたが、逮捕については触れられていない。 <突然ではございますが、メンバー上村謙信の重大なコンプライアンス違反が判明いたしましたため、本日3月4日付にてグループの脱退及び、株式会社スターダストプロモーションとのマネジメント契約を解除しましたことをお知らせ致します> 事件の詳細は不明だが、日本人が香港で逮捕された場合、どこの裁判所で裁かれることになるのか。また、上村さんは今後どうなるのか。香港法廷弁護士のジェイソン・チョウさんに聞いた。 ●「原則として香港で裁かれる可能性が高い」 ーー日本に住む上村さんが訪問先の香港で逮捕された場合、どこで裁判を受けることになるのでしょうか? また、日本に移送される可能性もあるのでしょうか? まず最初に、この事件については具体的な事実関係が不明であるため、個別の事案に即した見解を示すのが難しいことを前提に一般論として解説します。 上村さんは、原則として香港で裁かれる可能性が高いと考えられます。 香港で犯罪がおこなわれた場合、香港の司法制度のもとで裁判が進められるのが通常です。 ただし、日本の当局が何らかの形で関与し、引き渡しなどの要請がなされる場合には、その点も考慮される可能性があるかもしれません。 ●裁判が終わるまで、香港から出国できなくなる可能性も ーー上村さんは、判決が確定するまでは日本に戻ってこられないのでしょうか? 現在の状況として、被告人が保釈を認められない場合は、裁判が終わるまで勾留が続く可能性があります。 一方で、保釈が認められた場合でも、パスポートを押収され、香港から出国できなくなるケースも一般的です。 裁判の流れや量刑については、現時点では明確に言うことは難しいです。 特に、起訴されている罪名の詳細や、被告人が罪を認めるか否かによって、刑の重さが大きく変わる可能性があります。 また、起訴内容が今後修正されることもあり得ます。 報道によると、現在、事件は「言い渡し (mention)」 の段階にあり、次回の審理は4月15日に予定されているということのようです。 この段階では、被告人が弁護人と相談する時間を確保したり、警察側の証拠資料を受け取ったりするための時間が設けられるのが一般的です。 したがって、今後の進展を注視する必要があります。 【取材協力弁護士】 Jason Cheung/張皓程(ジェイソン・チョウ)香港法廷弁護士、ニューヨーク州弁護士。東京と香港を拠点とする香港法廷弁護士です。国際商事仲裁およびクロスボーダー訴訟を専門とし、京都の同志社大学で国際法に関する非常勤講師も務めています。近年、日本の依頼者や弁護士から香港法に関するリーガルオピニオンを求められることが多く、特に日本とのクロスボーダー案件に携わっています。また、日本の裁判所を含む外国法域で使用される法律意見の提供にも従事しています。 事務所名 :Albert Luk's Chambers 事務所URL:https://www.albertlukchambers.com/home

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