福井女子中学生殺害事件 福井市の市営住宅で1986年3月19日夜、中学3年の女子生徒=当時(15)=が頭を殴られた上、顔など数十カ所を包丁で刺され殺害された。直接証拠はなかったが、福井県警は87年3月、服に血が付いているのを見たという知人らの供述などを基に、前川彰司さんを殺人容疑で逮捕した。 前川さんは一貫して関与を否定。一審は無罪だったが、二審で懲役7年の逆転有罪となり、97年に最高裁で確定した。服役後に再審を請求し、名古屋高裁金沢支部は2011年11月、知人証言の信用性を疑問視し再審開始を決定。しかし検察側の異議申し立てを受け、名古屋高裁が取り消した。22年10月に起こした第2次再審請求では、検察側が開示した当時の捜査報告書などの新証拠が決め手となり、同支部が昨年10月、再審開始を決定した。