東京・高田馬場の路上で動画をライブ配信していた佐藤愛里さん(22)が刺され、死亡した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された職業不詳高野健一容疑者(42)が「佐藤さんに金を貸したが返してもらえず、襲撃を決意した」という趣旨の供述をしていることが12日、警視庁捜査1課への取材で分かった。 同容疑者は昨年1月、地元の栃木県警にも「佐藤さんに金を貸したが返してくれない」という内容の相談をしており、同課は金銭トラブルが動機とみて詳しい状況を調べている。 同課によると、高野容疑者は2022年以降、求めに応じ、生活費や携帯電話料金の名目で、佐藤さんに計200万円以上を送金したと説明。「返してもらえない状況が続き、襲撃を決意した」と供述している。「金は消費者金融に借りるなどして用意した」とも話しているという。 佐藤さんは動画配信アプリ「ふわっち」を利用し、配信活動で生計を立てていた。 21年12月に同容疑者が動画を視聴したことで知り合い、22年夏ごろには同容疑者が佐藤さんの当時の勤め先だった飲食店を訪れるようになったとみられる。同課が裏付けを進めている。 事件は11日午前9時50分ごろに発生。佐藤さんはインターネットのライブ配信中に突然襲われ、搬送先の病院で死亡した。同容疑者は「生配信の告知を見て、同日朝に上京した」「生配信を見ながら佐藤さんを捜した」という趣旨の供述をしている。