被害者の口座から計345万円を不正送金…被告の男(32)死体遺棄で逮捕の男に逆らえず犯行 新潟・聖籠町の殺人死体遺棄事件

新潟県聖籠町で発生した殺人死体遺棄事件の被害者の口座から不正に金を移した詐欺の罪に問われている男の初公判が開かれました。この中で死体遺棄の疑いで逮捕されている別の男が指示して犯行に及んでいたことが明らかになりました。 詐欺の罪で起訴されているのは、山形市の無職・伊藤貴章被告(32)です。 起訴状などによりますと、伊藤被告は聖籠町で発生した殺人死体遺棄事件の被害者・小杉英雄さんの甥になりすまし、小杉さんの口座から3回にわたり合わせて345万円を不正に移した罪に問われています。 3月12日、開かれた初公判で起訴内容について問われ、「間違いありません」と話した伊藤被告。 注目されたのは、小杉さんの遺体を遺棄した疑いで逮捕されている小山大輔容疑者との関係性です。 小山容疑者とは去年3月に知り合ったという伊藤被告。 検察側は12日の冒頭陳述で、伊藤被告は小山容疑者からトラブル解決料名目などで現金の支払いを強要されていて、恐怖を抱く中で小山容疑者の指示に従って犯行に及んでいたと指摘しました。 そして、伊藤被告に指示した内容から見えてくるのは小山容疑者の窮状です。 【小山容疑者の知人】 「新潟の塗装をやってくれと(頼まれて)2件やったが、それが小山容疑者の(扱う)物件だった。お金も入ってこなくて、(他にも)お金が入っていない業者がいっぱいあると思う」 小山容疑者と取り引きがあった業者が話していた工事代金の未払い。 実際、事件の被害者である小杉さんの口座から伊藤被告が小山容疑者の指示で不正に移した金の一部は塗装業者への代金の支払いに充てられていました。 死体遺棄の疑いで逮捕された小山容疑者の犯行の動機を解明するためにも重要となる伊藤被告の証言。 次の裁判は4月25日、伊藤被告への被告人質問も行われます。

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