「転売目的」で米盗んだ疑い、青森の男逮捕

青森市内の倉庫から米を盗んだとして、青森署は13日、建造物侵入と盗みの疑いで、同市新城山田、会社員の男(37)を逮捕した。「転売目的だった」と容疑を認めている。米不足で販売価格が高騰する中、今年に入ってから同署管内では米の盗難の被害届が複数出ている。男が関与した可能性もあるとみて捜査を進めている。 逮捕容疑は2日午後5時ごろから3日午前0時ごろまでの間、同市内の農業男性(50)方の倉庫に侵入し玄米2袋とスマートタグ計4点(時価計約2万8千円相当)を盗んだ疑い。 同署によると、盗まれた玄米は既に転売されたが、転売先から全て押収された。容疑者は鍵がかかっていない場所から倉庫内に侵入したという。 被害に遭った男性は、取材に対し「米の価格が高騰しているとはいえ許せない」と肩を落とした。 男性によると、2月下旬~3月2日に、男性方に隣接する倉庫に備蓄していた玄米約750キロが計3回にわたって盗まれた。初めて盗難被害に気付いたのは2月27日夕。1袋30キロの玄米約10袋が倉庫からなくなっていた。シャッターの鍵を閉めていなかったという。 「無防備だったから仕方ない」と諦めながらも、防犯のために米袋にスマートタグを入れていた。スマートタグはスマホなどで位置を特定できるグッズ。28日と3月2日に倉庫からスマートタグが入った玄米計12袋が盗まれていた。 今回の現場から数キロ離れた市内の倉庫でも、玄米ともち米計約1.2トンが盗まれる被害が発生している。被害を受けた70代女性は取材に「まさかこんな被害に遭うとは。狙われていたと思うととても怖い」と話した。 2月下旬から3月初めの国内スーパーでの米の販売価格は前年同期比で2倍近くに上がっている。

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