【AFP=時事】英国の裁判所は19日、自身の家族3人を殺害し、「21世紀の世界で最も悪名高い学校銃乱射犯」になることを企図していた当時18歳の男に最低49年は仮釈放が認められない終身刑を言い渡した。 今は19歳になっているニコラス・プロスパー被告は2024年9月、ロンドンの北方に位置するルートンの自宅で、母親のジュリアナ・ファルコンさん(48)、妹のジゼルさん(13)、弟のカイルさん(16)を散弾銃で射殺した。カイルさんには、ナイフで100回以上切り付けていた。 ボビー・チーマグラブ判事は判決言い渡しで、「あなたの野望は悪名を得ることだった。あなたは死後、21世紀の世界で最も悪名高い学校銃撃犯として名をはせることを望んでいた」と述べた。 プロスパー被告は逮捕時に警察に対し、「13日の金曜日」計画を立てていたと供述。 自身もかつて通っていた近所の小学校(プライマリースクール)で4~5歳の児童数十人と教師2人を殺害した後に自殺するというもので、米国のサンディフック小学校銃乱射事件やバージニア工科大学銃乱射事件よりも多くの死者を出す攻撃を計画していた。 だが、就寝中の家族を殺害しようとしたところで母親が目を覚まし、激しい争いとなった。近隣住民が騒動に気付き、警察に通報したため計画は破綻した。 被告は母親を殺害後、遺体の上に「家族の殺し方」と題された小説を置いていた。 チーマグラブ判事は「あなたは、2012年に米コネティカット州ニュートンのサンディフック小学校で子ども20人、大人6人を射殺した当時20歳の米国人アダム・ランザを模倣し、上回ろうとしていたに違いない」と指摘。 「米近代史上最悪の犠牲者を出した2007年のバージニア工科大学銃乱射事件よりも1人多い、34人の殺害を狙っていた」と続けた。 被告はルートンにある聖ヨゼフ・カトリック小学校の教室の図面を描き、その横に「皆殺し」と走り書きをしていた。 判事によれば、2023年に退学となった後、「オンラインの世界に没頭し、現実世界ではほとんど他人と接触しないことを選んだ」。 被告のインターネット履歴を分析したところ、「悪名高い殺人犯、世界中で起きた学校銃乱射事件の犯人、レイプ犯ら」に魅了されていたことも明らかになったという。【翻訳編集】 AFPBB News