難民申請繰り返すトルコのクルド人、鈴木法相「審査のスピードアップ、私からも指示する」 「移民」と日本人

難民認定申請を複数回行っている外国人の半数近くをトルコ国籍者が占めている問題で、鈴木馨祐法相は25日の閣議後記者会見で「難民申請の処理をスピードアップできるように私からも適切に指示していきたい」と述べた。 出入国在留管理庁が今月公表した統計によると、昨年に難民申請した外国人約1万2千人のうち、2回以上の複数回にわたって難民申請を繰り返した人は1355人で、このうちトルコ国籍者が618人で約46%を占めた。大半は同国内の少数民族クルド人とみられる。 昨年6月の改正入管難民法施行により、難民申請が3回目以降の人を強制送還できるようになったが、埼玉県川口市に長期滞在するクルド人男性には5回目の申請が不認定となった上、その後に刑事事件を起こして逮捕されたケースもあった。 鈴木氏は記者会見で「個別の事案は回答を差し控えたい」と繰り返した上で、「トルコ国内のクルドといわれる方々で国会議員や判事、閣僚、公務員などの要職に就いている方も多数いる。一律に迫害の現実的な危機に直面しているわけではないという出身国情報もあると承知しており、こうした情報も踏まえながら適切に対応している」と説明。 「難民申請の早期処理に断固とした対応を取るべきではないかとのことだが、当然ながら常にわれわれも考えているし、しっかりスピードアップできるように私のほうからも適切な指示を行っていきたい」と述べた。 入管庁は難民審査の標準的な処理期間として「6カ月」を掲げるが、昨年のデータでは実際の平均処理期間は約1年10カ月。さらに、難民不認定を不服として審査請求が行われると、その平均処理期間約1年が加わり、計約2年10カ月となる。難民申請は原則2回まで行えるため、これに加えて2回目の審査期間中も在留を継続できることになる。

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