警察官に成り済ます特殊詐欺事件が増加する中、京都府警本部の代表番号を着信画面に不正に表示させる手口が確認されたことが、27日分かった。府警によると、府警の電話番号の悪用が判明したのは今回が初めて。今年に入って、全国の警察署で使われている番号の末尾「0110」を表示させ、警察と信じ込ませる手口が全国で急増しており、府警が注意を呼び掛けている。 府警によると、27日午前、山形県の30代女性から「府警の代表番号から着信があった」と京都市内の警察署に相談が寄せられた。女性の携帯電話には、府警本部の代表番号075(451)9111に似た「+180-075(451)9111」と表示される着信が26日夕以降、2回あった。「+」で始まる番号は国際電話を示すという。 府内では今月、警視庁新宿署など警察の代表番号を使った詐欺電話が2件確認されている。いずれも、電話口で警察官を名乗り、「詐欺グループを逮捕した。あなたも関与している」などとうそを言って現金を要求してきた。 実在する電話番号を偽装する手口は「スプーフィング」と呼ばれている。府警は「警察官を名乗った電話でも不審に感じたら切り、最寄りの警察に相談してほしい」としている。