トルコのイスタンブールで29日、刑務所に収監されたイスタンブール市長を支援するため、民主化を要求する数十万人が集会に参加した。 レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領(71)の最大のライバルとされるイスタンブール市長のエクレム・イマムオール氏(53)が、19日に汚職などの容疑で逮捕されて以来、これに抗議する人たちがイスタンブール市役所前をはじめトルコ各地で、大規模な民主化要求デモを連夜続けた。 市長職を停止され、刑務所に勾留されているイマムオール氏は罪状を否認し、自分の逮捕と起訴は政治的な動機によるものだと主張している。 29日の抗議集会には大群衆が集まり、当初予定の会場に収まりきらず、隣の公園も参加者であふれた。 イマムオール氏が属する世俗主義野党・共和人民党(CHP)の議長はデモ参加者に演説し、独房に監禁されている同氏からの手紙を読み上げた。 ロイター通信によると、手紙には「私は恐れない。皆さんが私を支持してくれて、私のそばにいる。私は恐れない。なぜなら国民は団結しているので。国民は抑圧者に対して団結している」と書かれていた。 イマムオール氏の妻ディレク氏もこの日の集会に参加し、「私たちは戦い続けます」と参加者たちに呼びかけた。 集まった人たちはトルコの国旗を振り、「権利、法、正義!」と連呼した。 イマムオール氏は2019年からイスタンブール市長を務めており、昨年4月の市長選挙で圧勝した。 2028年に予定される大統領選挙のCHP候補に指名されており、エルドアン大統領と大統領率いる公正発展党に選挙で対抗できる唯一の政治家と広く見られている。 エルドアン氏は20年以上にわたりトルコで政権を担っている。最初は首相となり、2014年からは大統領。2028年以降は、大統領選に再出馬するには憲法を改憲する必要がある。 29日のデモは平和的だったが、これ以前の連夜の抗議活動では、機動隊がデモ隊に催涙ガスやゴム弾、放水砲などを使用。デモを取材していたジャーナリストを含む約2000人が逮捕された。 BBCのマーク・ロウエン特派員も一時的に拘束された後、国外追放された。トルコ当局は、ロウエン記者が適切な記者証を得ていなかったと主張している。 エルドアン大統領は、一連の抗議活動は「街頭テロ」に相当すると主張し、デモ参加者が警察を攻撃し公共の財産を破壊していると非難した。 イマムオール氏の事件が法廷で審理される際、同氏が自由かつ公正な裁判を受けられないのではないかと懸念されている。 政府は同氏の逮捕は政治的動機によるものではないとして、トルコの裁判所は完全に政府から独立していると主張している。 (英語記事 Protesters return to Istanbul's streets for huge rally)