交流サイト(SNS)を使った「闇バイト」によるとみられる強盗事件が首都圏で相次いでいる。青木一彦官房副長官は17日の記者会見で、「国民に大きな不安を与えている」として、個人情報を見知らぬ他人に教えないよう注意を促した。同様の犯行は後を絶たず、広域化する傾向にある。県内でも未然防止に万全を期し、日常生活での防犯意識を改めて高めたい。 関東1都3県で8月以降、少なくとも7件の強盗事件が発生し、現金や腕時計を奪った疑いで20人以上が逮捕された。8日から17日にかけ、千葉、神奈川両県で計4件の類似事件も起きている。 事前に高齢者宅などに電話し、在宅状況や資産などを問い合わせるなどの手口が共通している。合同捜査本部は、面識のない者を事件ごとにSNSで集め、アプリで指示を出す「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」が関与しているとみている。 これまで事件など一度も起きていない、といった現場周辺の声を踏まえれば、犯罪の危険は身の回りに潜んでいると捉えるべきだろう。一人一人が日頃の自衛を心がけねばならない。