警察官を装い、村田町の女性(70代)からキャッシュカードを盗み、現金約350万円を引き出したとして、愛知県に住む男(27)が逮捕された。 窃盗の疑いで逮捕されたのは、愛知県名古屋市の会社員の男(27)。 警察によると、2024年8月、宮城県村田町の女性(70代)に対し、 「キャッシュカードが不正に使われている」 「被害から守るために口座凍結する必要があるので私服警察官を向かわせる」 「新しいキャッシュカードを作るためには暗証番号が必要」 などと、宮城県警の警察官を名乗る人物からうその電話があった。 これを信じた女性は、持っているキャッシュカードの暗証番号を電話口で伝えた。 その後、警察官になりすました男が女性の家を訪れ、 「新しいキャッシュカードができるまで古いカードは封印する必要がある」 と説明し、女性の持つキャッシュカード7枚を、男が持ってきた封筒に入れさせた。 男は 「封緘するために必要なので、ハンコを持ってきてほしい」 と女性に頼み、女性がその場を離れた隙に、あらかじめ用意していた偽物のカードが入った封筒とすり替えてキャッシュカードを盗んだうえ、その足で村田町内の金融機関に設置されているATMから、事前に聞いておいた暗証番号を使って現金約350万円を引き出した疑いがもたれている。 その日のうちに、電話をかけてきた人物が所属するという警察署に女性が連絡をしたことで事件が発覚。 警察が捜査し、男を逮捕した。 なお、男の認否は明らかにされていない。 警察は、詐欺グループによる組織的な特殊詐欺とみて捜査を進めていて、今回逮捕された男は、金品を受け取る“受け子”、かつ、お金を引き出す“出し子”だったとみられる。 電話をかけていた“かけ子”は逮捕されておらず、警察は“指示役”の存在なども含め、犯行の全容解明を急いでいる。