おにぎりなどを盗んだ罪で有罪判決を受け失職した教諭が、学校にその内容を報告せず、その後4か月間、小学校で授業を続けていたことがわかりました。 鹿児島県教育委員会によりますと、去年10月に失職していたことがわかったのは、長島町の小学校に勤務していた40歳の元教諭の女です。 県教委によりますと、元教諭は出水市の店からおにぎりなど805円分を盗んだとして、去年10月、懲役10か月・執行猶予2年の有罪判決が確定しました。 地方公務員法では、「職員が『禁錮以上の刑』に至った時、条例で特別に定めがある場合を除き、その職を失う」とあり、元教諭はこの時点で失職しましたが、学校に報告せず、授業を続けていたということです。 元教諭はその後、今年2月にもおにぎりなどを盗んだとして現行犯逮捕されたことから、県教委が調べたところ、有罪判決を隠していたことが分かったということです。 県教委は「本人の申告がなかったので、わからなかった」としています。 県教委は15日、このほか、わいせつな行為をしたとして、大隅地区の中学校に勤務する42歳の男性教諭を懲戒免職処分にしました。 県の教職員の懲戒処分は今年度初めてですが、昨年度、28件と過去最多となっていて、教職員課の中島靖治課長は「危機的な状況という認識のもと、不祥事根絶に向けた取り組みを徹底する」とコメントしています。