東京都中野区立保育園で、園児の尻をたたくなどの暴行を加えたとして、警視庁は16日、60代の女性保育士=東京都練馬区=を暴行容疑で書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。「保育の一環としてやった」と話しているという。 捜査関係者によると、送検容疑は2月20日昼、園児の尻をたたいたほか、足をおさえつけたり引っ張ったりしたというもの。 書類送検は、事件に関連する捜査書類だけを検察官に送る手続きで、検察官が起訴するかどうかを決める。事件の性質などのほか、証拠隠滅や逃亡のおそれがないなどと判断して逮捕しないケースは多い。 中野区は今月9日、昨年6月から今年2月にかけて園児を転倒させたり頭をたたいたりするなど、この保育士による不適切な保育があったと発表していた。保育士は同3月末に依願退職したという。酒井直人区長は「非常に重く受け止めている。深くおわび申し上げる」などとコメントしている。(三井新)