大分県別府市で起きた大学生死亡ひき逃げ事件で、殺人罪での捜査を求める署名ブースが、別府市役所に設置されることが決まりました。また、有志が事件の経緯を英語で表記したPOPを作成。世界に向けて署名と情報提供を呼びかけます。 ■時効のない殺人罪での捜査求める 署名活動を主導するのは、別府市に拠点を置く「デザインオフィスラフ」代表のデザイナー、YUKIさん(40)です。 これまでYUKIさんは、事件の情報提供を呼びかけるカードやPOPを無償で制作し、重要指名手配されている八田與一容疑者(28)の写真やイラスト化した地図などを載せています。 (YUKIさん)「どれだけ多くの人が苦しんでいるかを考えると、逃げ得は許されない。一刻も早く捕まってほしいし、手助けができたらという思いで作成しました」 事件は2022年6月29日、別府市野口原の県道で起きたもので、赤信号で停車中のバイク2台に大分県日出町の会社員、八田與一容疑者が運転する軽乗用車が追突し、大学生1人が死亡、1人がけがをしました。 運転していた八田容疑者は現場から逃走し、現在も行方がわかっていません。 YUKIさんは遺族を支援する仲間とともに、ひき逃げ事件を時効のない殺人罪で捜査するよう求める署名活動を展開。去年6月、約7万7000人分の署名を警察に提出しました。その後も活動を続け、これまでに約9万3000人分が集まっています。目標は10万人です。 ■英語版POP作成、世界に呼びかけ また、別府という地域柄、外国人観光客が大勢訪れるため、YUKIさんはこの点にも配慮し、事件の経緯を英語で表記したPOPを作成。情報提供と署名を呼びかけます。 支援活動の背景にはYUKIさんが4年前に難病と診断され、支援を受けた経験がありました。 (YUKIさん)「最初難病と言われたときはやっぱりショックでしたし、その際に周りのみんなや家族が支えてくれました。うれしかったので、自分が人にすることも喜んでもらえると思うんです」