俳優の広末涼子さんが、高速道路で事故を起こし、搬送された病院で看護師に暴行して負傷させたとして傷害の疑いで逮捕された事件。これを受け、患者やその家族から医療従事者に対して行われるペイハラ(ペイシェントハラスメント)に改めて注目が集まっている。 SNSでは看護師に対するハラスメントについて、医療従事者らから「よくある話」「病人だから何しても良いわけじゃない」など、具体的なエピソードとともに悲痛な声があがった。 看護師たちは現場でどのような〝暴力〟にさらされているのか。 神奈川県内の慢性期病棟で勤務していた女性看護師(40代)は、「顔面を殴られ、ナース服に手を差し入れられる、わいせつ行為をされたことも…」と口にするが、同時に「看護師だから仕方ない」と諦めた様子で話す。 認知症や精神疾患のある患者への対応に追われる中、上司に相談することすら難しい。そんな過酷な現場の実態が浮かび上がった。