ゲームセンター店員のとっさの判断で置き引き犯逮捕 ばれぬよう制服脱ぎ監視「鹿児島を嫌いにならないで」

鹿児島市のゲームセンターで今月、客の財布が盗まれる置き引き事件がありました。容疑者の男はその日のうちに逮捕されましたが、その裏には店員のとっさの判断と連携プレーがありました。 事件が起きたのは、今月14日の昼すぎ。大阪から鹿児島に旅行に来ていた高木志穂さんは、帰りの新幹線を待つ間、母親と3歳の息子の3人でアミュプラザ鹿児島のゲームセンターで遊んでいました。 (記者)「被害者がゲームを楽しんでいる背後で、犯人はこちらにあったリュックから財布を盗み逃げていったということです」 高木さんが目を離した数分の間に、息子のベビーカーに置いていた母親のかばんから、3人の旅費12万円が入った財布が盗まれていました。 (高木さん)「中を確認したら財布がなかったので、これは盗られたと気づいてパニックになった。店員さんがいたので、パニック気味に『財布を盗まれたみたい』と伝えたら、すぐに防犯カメラのチェックをしてくれた」 従業員の大石康平さんです。財布を盗まれたおおよその時間帯を高木さんから聞き出し、急いで防犯カメラを確認しました。すると… (大石康平ストアマネージャー)「ばっちり犯行現場が映っていて、服装や全身が映っていたので服とか靴とかで特徴は捉えられた」 防犯カメラに映っていたのは、紫のパーカーの上に黒い上着を着た男。スタッフみんなで男を捜しましたが見つからず、あきらめかけていた、その時… (大石康平ストアマネージャー)「(男が)もう一度戻ってきてゲームを始めた。警察が来るまで目を離さないようにと、ちょっと離れたところから不審に思われないように監視した」 男に怪しまれないように、別の店員がとっさの判断で店の制服を脱ぎ、男を見失わないよう監視すること10分。警察官が駆けつけ、鹿児島市に住む20歳の会社員の男を逮捕しました。容疑を認めているということです。 (大石康平ストアマネージャー)「お客様のために少しでも心配を和らげられるようにできることはないかと思っていた。うちのお店には来ないでも鹿児島は嫌いにならないで欲しい」

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