千葉市若葉区の路上で無職高橋八生さん(84)=同区桜木北=が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された中学3年の男子生徒(15)が、自分で刃物を購入した疑いがあることが14日、捜査関係者への取材で分かった。 高橋さんの背中にあった傷の一部は、肺を貫通していたことも判明。千葉県警は、男子生徒が強い殺意を持って高橋さんを襲ったとみて、刃物の入手経路や経緯を調べている。 事件は11日午後5時ごろ、若葉区若松町の路上で発生。高橋さんは後ろから刃物で襲われ、死因は外傷性ショックだった。県警は12日、同区内に住む男子生徒を逮捕した。 捜査関係者によると、県警が男子生徒宅を捜索した際、生徒の自室から刃物が押収された。刃物は家にあった包丁などではなく、自分で購入した疑いがあるという。 司法解剖の結果、高橋さんは複数回刺され、傷はすべて背中にあった。うち2カ所は肺を貫通し、肺から心臓に達した傷もあった。身を守る際にできる防御創は確認されず、抵抗する間もなく襲われたとみられる。 男子生徒はこれまでの調べに、容疑を認めた上で、「誰でもいいから殺してやろうと思った」と供述。「複雑な家庭環境から逃げたかった。少年院に行きたかった」などとも話しているという。