体操の世界選手権(10月・ジャカルタ)代表最終選考会を兼ねたNHK杯(16~18日、東京体育館)に向けた前日会見が5月15日、都内で行われ、全日本個人総合選手権(4月)で2位だった昨夏のパリ五輪3冠の岡慎之助(徳洲会)は、「予選、決勝ともに100%を出して悔いのない試合をしたい。世界選手権、ユニバーシアード代表の獲得と連覇もかかっているので達成したい」と気持ちを高めた。 男子は全日本個人総合選手権の得点の半分を持ち点として2日間で争われる。2枠の個人総合代表は昨年初制覇した岡と全日本で5連覇を達成した橋本大輝(日本生命・セントラルスポーツ)の一騎打ちの様相。 岡は全日本で橋本との行き詰まる一戦を落とし、逆転に向けてNHK杯では鉄棒、床、あん馬の3種目でDスコア(演技価値点)を0・8点を上げるつもりだったが、演技の質を求めて演技構成を変えずに挑むことに決めた。「変えないことを決めたのは1週間前。完成度が上がらないのでリスクを背負うことはないと思って戻しました」と説明。「いい演技をすれば評価も上がる。質の高い演技をして着地を決めたい」。新旧五輪王者対決で今度は負けるわけにはいかない。 世界選手権代表枠は男子は最大6枠。全日本選手権の得点の半分を持ち点にNHK杯を争い上位2人が個人総合の代表に決定する。種目別は全日本とNHK杯の得点から各種目の最上位者を代表候補に選ぶ。7月までの国際大会を対象にした日本協会が作成する世界ランキングをもとに、1位との得点の比較で絞り込んでいく。4枠の女子は全日本の予選と決勝、NHK杯の合計得点で上位2人が個人総合枠で決まる。種目別は各種目に設けた「基準得点」をより上回った2人を選出する。